2013年に入り、高知白バイ事件もかなり動いた。
支援者として大きな手応えを感じたこの3か月間だった。
三宅鑑定書の影響は大きくて、このブログの訪問者も更新もろくにしていいないのに大きく伸びた。
一般の方々以外の方が見に来ていることでしょう。
これからの動きを述べる前に、この3か月間の動きを簡単にまとめてみると
① 三宅鑑定書提出
② 目撃隊員偽証罪告訴が嫌疑なしで不起訴
③ テレ朝モーニングバードで、全国放送
④ 鶴瓶師匠がラジオで高知白バイ事件を語る
⑤ 片岡晴彦さん 偽証罪不起訴を高知検審に不服申し立て
⑥ 平出裁判長・大橋裁判官が転勤
裁判官2名が今後を大きく左右しそうな気配がしてます。
⑦ 高知地検がネガ鑑定を実施することが決定
⑧ 高知地検が川上意見書(大慈彌鑑定への反論)所に意見書を提出することを決定
三宅鑑定書が裁判所に提出され、それを受けての2月28日の三者協議の席で検察は次の2点を重要事項としていたはずだ。
A 三宅鑑定書への対抗策
B 大慈彌鑑定書に対する弁護側意見書(反論)への対応
Aについて、
絶対に三宅教授の証人尋問を申請してくると予想していた。しかし、よく考えてみると、尋問したくても、地検はできない。 理由は単純、尋問する知識やそれをアドバイスする人や組織が用意できない。
そして、何よりも。元科警研顧問に対して「畏れ多い」からという理由も十分に考えられた?!
結局 地検は三宅鑑定の取り扱いをを3月26日の三者協議の場において発表するとした。
その辺りの背景を少し遡ってみる。
1月7日。高知地検は定例記者会見を開いていた。内容は高知県警本部長⇔職権乱用罪。県警白バイ隊員⇔偽証罪を不起訴としたことを地元メディアに伝えることが目的だった。
その場で地検はネガの顕微鏡撮影データー内容を持ち出して、前述2件の不起訴を正当なものとして周知した。
表向きはそうだが、実のところは、「ネガ顕微鏡撮影の結果、ドット痕が出てこなかった」ことを伝えたくてたまらなかったようだ。「ドット痕」が出てくると再審開始決定は確実だったから、よほどうれしかったのだろう。
1月の定例記者会見では異例の出席お願いを各メディアに入れる熱の入れようだったらしい。 ドット痕が出てこなければ「再審請求却下」と思い込んでしまったようだ。
(言っちゃーいけねぇが、バカだねぇ・・)
確かに、ネガフィルムの顕微鏡撮影の目的はドット痕の有無を確認することとして、弁護側が撮影を申請した。しかし、それ以外の鑑定をしないとは言っていない。そして、「してはならない」と制限されていないことを弁護側は裁判官に確認している。
地検は、裁判所経由で「三宅鑑定書」が届いてびっくり。ドット痕は確認されなかったものの、スリップ痕は液体で書かれた偽物。証拠写真は合成写真。 白バイの路面擦過痕はお絵かきと鑑定されてしまった。 他にも、県警捜査手順のいい加減さなどを指摘されている。
2月28日の三者協議で 三宅鑑定への対応を決定することができなかった地検が3月26日の三者協議でどう出るのか注目されていたが、初めに書いた⑦と⑧を対応策として地検が発表した。
⑦検察ネガ鑑定
誰が鑑定するのか? これが一番の関心。 しかし、3月26日の時点では地検は鑑定人を決定してはいないようだ。 今回の検察鑑定人になるにあたっての条件は厳しい。
1)厚顔無恥であること
2)三宅教授に対抗できる権威が必要であること。
これらを満たす人物はいないだろう。
1)はお抱え鑑定人といわれる人に多い。警察の科捜研もそうだが、彼らは鑑定結果が法廷内でしか評価されないと考えているから厚顔無恥でいられる。 高知白バイ事件はそうはいかないが開き直るという事も十分考えられる。
⑧の意見書も検察は頭が痛い。 川上意見書はネット上に公開されていないが、大慈彌鑑定書と証人尋問の矛盾と非物理性を指摘した内容。 この意見書の提出も検察は想定外だったようで、検察に「ジャンケンの後出しみたいなことをして」と言わしめた。
大慈彌鑑定書に対する証人尋問はうまくかわしたと地検は思っていたはずだ。 「言質」を取られていないという自信も鑑定人にはあったと思う。
「のらりくらりと弁護人質問をかわした」 尋問の印象はそうであっても、尋問調書に文字になって現れた内容は矛盾が多く、自分が書いた鑑定書とさえも矛盾していた。それを川上意見書は見事にとらえていた。
検察は挽回のための大慈彌鑑定人の再証人尋問を請求したが裁判官は必要ないと却下した。その結果、川上意見書に反論する意見書を提出しなくてはならないこととなった。 誰が書くのかわからないが、その人物には検察ネガ鑑定人と同じ条件が求められるだろう 。
裁判官が転勤で交代することも3月28日の三者協議でわかった。
どのような裁判官なのか。 次回三者協議は5月26日 しばらくの間はわからない。
一つの試金石は 大慈彌鑑定人の再証人尋問をやるかやらないか。
やるとなったら、弁護側に厳しい訴訟指揮をとる裁判官とみていいだろう。
三者協議開催のペースも遅くなり、日程の間隔が開いてくることも予想される
振り出しにならないことを祈るのみ。